クルミの木の大板のそばに立つ初老の男性の姿、
ページのタイトルは「木の世界」「木のこころ」そして「
私は木からはじめる」、たしかそのようなものでした。
その男性こそが木工界では知る人ぞ知るジョージ中島
氏でした。ページは4~5ページにも及び氏の作品や
工房での制作の様子、などの写真、氏の生い立ちや
遍歴、思想に至るまですべてが私にとって新鮮で強烈
なものでした。
私の”木工”人生はこの日から始まり新しい自分の生
き方が始まった、と言っても過言ではありません。
私のそばのクルミは日本産のマクルミ(鬼クルミとも
いう)でアメリカのウオルナットとよりは色合いがかなり
淡い感じです。
3年ほど前に長野県でみつけた木ですが大板が3枚
取れてそのうち1枚は事務所のテーブルに使っていま
す。日本のクルミも大変高級感のある木で昔は鉄砲
の銃床に使われていました。それほど耐久性のある
木では無いので純木タイプには向きませんが外部に
アルミ材を付けた複合タイプにすれば高級感のある窓が出来るとおもいます。「木は使われる時をまっている。」いくつもの
名言を残しながら彼の地アメリカで、生涯家具つくりを続けたジョージ中島氏、その心を受け継ぐものは多い。