木製窓のルーツ

ベルゲンの窓.jpgフィヨルド観光で有名なベルゲンで撮った一枚の写真です。こんな写真はよほど窓に関心のある人か窓屋しか撮らないでしょう。ベルゲンにはもっとみるところがありますが、私は少し外れた住宅地区に入り込みました。

此の窓は観音開きの窓で、縦長の2枚の障子を2個づづの平蝶番で吊っています。エレガントな外額縁が付いていて少しレトロな感じのするまどです。

50年以上は経っているでしょう。この時代にはよく見られるタイプの窓ですが、最近のこの国の窓には突き出しタイプのものがふえてきています。

塗装はやはり、圧倒的に白塗りが多く何度も塗り込まれてペンキの厚みが1ミリ以上というのもめずらしくありません。

ベルゲンの町は歴史的にみると海運業や商業で栄えたことで有名で現在はフィヨルド観光の拠点として、ノルウェーでは最もよく知られた所となっています。

 

私はノルウェーのある港で木で建造された一隻の漁船をみつけた。海水につかる部分に使われている木は木製サッシに良くつかわれる欧州赤松と言う木です。

水に対してはあまり強い木ではないのですがつかりっぱはしで、しかも海水だから十分持つのだろうと思います。こんなことで私はある大胆な仮説をたててみました。「木製の窓、つまり、気密がとれて、しかも防犯上も安心な開口部、こんな窓を必要としたのはバイキングが最初ではないか、と。

彼らの使用した船も赤松で作られていたに違いない。などと、私の推測はますます広がっていくのです。そして、バイキングのことをかいた文章のなかに、「バイキングは海賊,交易、植民を繰り返す略奪経済を生業としていたのではなく、ノルウェーの考古学者であるヘイエルダールがのべたようにこの地においては農民であり漁民であっつた、特に手工業に秀でており、職人としての技量は同時代においては世界最高のレベルであった。」とあり、私は更にその確信を深めたのです。

実際、ノルウェーの内陸部にも世界遺産となる、木造の素晴らしい教会があり、その木材加工技術の高さには目を見張るものがあります。

木造船.jpgただし、本当のところ、ノルウェーにはそれほど多く木材があるわけではありません。「ノルウェーの森」という有名な本があるくらいで、なんとなく森林王国のような感じがしますが、実際のところ、有用な赤松材はスウェーデンやフィンランドから買っている状態でした。

実際、私の友人のノルウェーの窓屋さんは、スウェーデンの北部から仕入れていました。

ノルウェーという国は国土がほとんど大きな岩盤の上にあるといった国で大木の根っこを支えるだけの土質部分が浅いのです。

しかしながら、私にはノルウェーの、しかも、北の海岸の岩の上やフィヨルドの奥にひっそりとたたずむ小屋の窓に木製サッシの原型があるように思えてしまうのです。

 

 

 

 

 

o-resunnoyuugure.jpg 
北欧の中で最も北欧らしいのがノルウェーではないかとおもいます。この写真は北ノルウェーの海岸沿いにあるオーレスンという街の夕暮れを撮ったものですが実はこの風景ノルウェー風ではないのです.それは、この街が百年程前に火災で街全体が消失し、復興の依頼をドイツにしたため本当のところドイツ風なのです.では、なぜこの写真なのか、というと実はこの街に北欧を代表する窓、Hーウィンドーの工場があり、当社にとっては大変関係の深い街なのです.四大フィヨルドに近いこの街は観光地としても有名で毎年多くの観光客がおとずれます。
オーレスン全景.JPG



街の中心から車で、ほんの五、六分のところに街全体を見下ろせる展望台がありました。
 
 
断熱気密性能が高い国産の木製サッシ製造メーカー
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