北欧窓

幾多郎記念館.JPG
 旧七塚町にある、哲学者西田幾多郎先生の記念館入口にこじんまりとした建物がある。はじめてきたひとはトイレと間違えるようなちいさな建物だが実は先生の書斎を復元したものである。当時のモダニズムを取り入れた洋風建築だが、ドイツ風と言うよりは、私には北欧風にみえるのである。

ノルウェー窓.jpg これもまた代表的な北欧窓で、外開き片吊タイプで中央に方立てが入っています。蝶番は片側3個づつ,方立てが側に一箇所のロックポイントがあり、ハンドルで操作するか,簡易な締め付け金具でロックするかです。

 ただ、この手の窓は,納品後半年ほどすると必ずといっていいくらい,ハンドル側が外に反り、しまりがきつくなり、中には締まらないほどの窓も出るくらいです。

 こういう窓文化に育った北欧の人たちとっては,ごくごく一般的なメンテナンスで,自分で簡単にこなしますが,わが国にはまだ定着していません。このメンテナンスの発生率の高さが,日本での普及の障害になっているのです。

 

ノルウェー窓.jpg 

輸入オプス.JPG

  北欧からの輸入木製窓の木材の使い方に少し気になるところがあって書いてみました、これはスェーデンからの輸入品で、無塗装品を外側から撮ったたものですがサッシのたてがまちに板目材を使用してあります。

 国産メーカーではまずこんな木の使い方はしません。たぶんこってりとした塗装を前提としているからかもしれません。もうひとつには木材種です。北欧の木製窓の材料は100%欧州赤松材で、防虫加工はしてあるとはいえその効果の持続については5年から7年といった意見もあります。

 北欧からの輸入窓については住宅設計の段階から庇を十分取り、数年サイクルでの塗装メンテナンスが欠かせません。欧州赤松はそれほど耐光性の強い材ではないのです。

れはたしかオスロのシーフードレストラン、 オスロのシーフードレストラン.jpgのサムネイル画像
個人的な考えを言うと、こういう窓が北欧窓の原型ではないか思う

 シングル硝子を使った外窓の内側に10センチほどの空間があり。
さらに内開きの窓がついている。現在のようにペア硝子のない時代はこうでもしなければ北欧の厳しい寒さはしのげなかったのだろう。

 無目の入った段窓で、上下の独立した窓は左右それぞれが2個ずつの平蝶番で吊られている、真ん中にはフランス落しが付いていて観音開きになる。

 この頃の窓には気密材はほとんど使われていない、が,気密性は意外と良さそうである。この窓は中に入ってみることができたので色々観察できたが外から眺めながらの街歩きは実に楽しい、ちなみに、このレストランのシーフードとワインはたいへんうまかった。

イケアの販売戦略.JPG

 北欧風住宅には根強い人気がある、住宅メーカーとしてはスェーデン、ハウスが有名だ

が、その昔はプータロ、ホームとかノルディスカ、ジャパンとかいったメーカーが北欧住宅

を広めていた。

 家具のイケアは世界最大級の家具販売店だがその販売戦略は見事だ。

日本に何店舗かあるうちの港北店にいってみた,家具屋というよりは、北欧ファースト、フ

-ドレストランが中心のようで、お客さんはまずここで北欧スタイルを満喫する。メニューは

まったく北欧のそれだし味付けまでが北欧なのだ、サーモンのマリネを注文しスェーデン

ラベルのビールを飲む頃にはすっかり北欧に酔っ払ってしまっているのだ。

オープス複合.jpg
これは複合タイプ北欧窓です。こんなにシンプルな金具でサッシ全体が枠の外で、ほぼ180度回転します。
この金具の原型は現在でもメーカーの主役商品ですが、すこし改良が加えられてあります。それはどちらかというと窓メーカーにとっての加工工程上の改良ですが、それにしてもこの金具のユニークさは特筆ものです。

北欧の金具メーカーへの訪問

 1987年の秋、外開き窓の開発のため、デンマークへ行くことにしました。なぜデンマークなのかと言いますと、当時日本に輸入されていたヨーロッパからの窓の最もポピユラーなのがデンマーク製だったからです。

 デンマーク日本大使館の商務部へ問い合わせ、窓金具メーカーのリストを手に入れ、そのうちの二社にカタログ請求をしての訪問でした。 
 

回転窓.JPG森の窓が最初に製造を始めた180度回転型の窓金具はデンマーク製で今から26年まえ

でした。採用の理由は,ひとつの枠形状で、外開き窓,オーニング、ドア、そして回転窓と

実に四種類もの窓が作れるメリットがあったからです。

 しかし、何でもできるのは何にもできないということにもとれるデメリットもあるのです。

それから、およそ15年後新しく開発したのが写真の窓、別名、H.Windowと呼ばれています。

 森の窓で製造を始めてからもう10年以上にになりました。当社の外開窓の中で最も生産数の多いのがこのまどです。

ドイツ窓を勧めるか北欧窓を勧めるか 。それは機能と使い方によってちがってきます。

北欧金具.JPG両方とも180度回転型のまど金具ですが、同じ高さの窓を作れる金具で比較しました。

左側はノルウェー製、右側はデンマーク製です。両方とも開発から25年以上も基本てきな

形状は変わっていなく、特に左側の金具は日本に輸入されている北欧窓の殆ど窓に

採用されている。

断熱気密性能が高い国産の木製サッシ製造メーカー
森の窓
森の窓株式会社

〒929-1403 石川県羽咋郡宝達志水町所司原栗小羽南平1
代表取締役 山本 忠嗣

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