たしかに、このおおきなfix窓は明るいし、外の景色も見れるので満足しているのですが部屋(リビング)の広さに対して開口部の全体面積が少し大きかったようにも思えます。一般的に、開口部面積は床面積の20%?25%で25%もあればずいぶんと開放的な家と言われています。
もちろん、同じ家でも部屋によってはそれほど開口面積のいらないところもありますが、自宅の改築部分を考えたときに、今まで気が付かなかったテーマが浮かび上がってきたように思えます。
北欧からの輸入木製窓の木材の使い方に少し気になるところがあって書いてみました、これはスェーデンからの輸入品で、無塗装品を外側から撮ったたものですがサッシのたてがまちに板目材を使用してあります。
国産メーカーではまずこんな木の使い方はしません。たぶんこってりとした塗装を前提としているからかもしれません。もうひとつには木材種です。北欧の木製窓の材料は100%欧州赤松材で、防虫加工はしてあるとはいえその効果の持続については5年から7年といった意見もあります。
北欧からの輸入窓については住宅設計の段階から庇を十分取り、数年サイクルでの塗装メンテナンスが欠かせません。欧州赤松はそれほど耐光性の強い材ではないのです。
北欧窓と国産窓メーカーとのかかわり
国産メーカーの多くは、ドイツ窓という分類はしても北欧窓という分類はあまり認識をしていないようにおもえる。ドイツ窓以外は単なる外開き窓という範疇にいれている。それはメーカーのほとんどがデンマーク製の金具をつかって、この国のもっともポピュラーな断面形状の窓を製造しているからだ。
もちろんデンマーク窓にも回転する窓はあるのだがそれほど出荷量は多くない。しかし北欧窓というカテゴリーはまだ認知度はうすいが、北欧系の住宅メーカーがスエーデン製の回転窓を「売り」にしている今日、遅かれ早かれこの窓の制作に着手していく必要があるように思える、そして、しかも国産材で安価に供給されるようになったとき、はじめて国産窓メーカーが外国製をこえたことになるのだと思う。
TWO 木製窓研究会のその後の歩み
自然発生的に発足した会だったので明確な目標もなく、会合の日にちの設定もほとんど不定期だった、ただ、みんなの共通の希望は高質な住宅の普及であり、そのために各自がそれぞれの立場で活動しよう、というものであった。
野本氏と吉村氏はよく北海道へ出かけていた、野本氏はロト社の天窓、吉村氏は換気システムの普及、南氏は得意の文筆力をいかして住宅評論家として活躍されておられるのはいうまでもない。
窓メーカーも、先進国に追いつくべく技術開発に、新商品の開発に、と余念がなかった。
当社に限って言うと、1990年後半からは複合木製窓の開発、2000年代には複合のカーテン、ウオールを手掛け、その後は再び北欧窓へとすすんでいった。
それは、デンマーク窓からスエーデン窓へのシフトだった。
北欧の木製窓
私は、以前、北欧についてその定義らしきものについて書いたことがあったが、それはあくまでも窓の制作にかかわるものとしての見方からであって、たとえば,経済社会から見た北欧、気候風土による分類、あるいはまた観光ガイドブックによる区分けなど、それはときどきに三カ国だったり、四か国だったりする、、、が窓に関していうと、デンマークの窓とノルウェー、スエーデンの窓は明らかに違うのである。
そうすると、窓屋の分類では北欧はフィンランド、ノルウェー、スエーデンの三カ国ということになる。
北欧窓の普及にかかわった人々
25年以上も前から、北欧から木製窓を輸入販売していた会社が何社かあった。住宅まるごと輸入というのもあったが窓、ドアが中心の商社の中で著名なのはガデりウス社、とNPKジャパン社、とくにNPKジャパン社は今、北欧住宅に欠かせない回転窓の初期モデルの販売商社だった。
一方,ガデリウス社はミレシェ、フェンスター社の横吊りタイプの窓が中心だったが現在は同じ回転窓に切り替えている、したがって今日日本で普及している北欧窓はほとんどスエーデン製の横軸回転窓ということになる。